読んだというよりは見た、という感じ。
文庫サイズなのにものすごい迫力と怪しさを感じた。これは実際に見てみたいなあ、と思った。すごい。この作品のさらに前にある古今東西の話や水木しげる先生へつながる道もよく見える。創る楽しみも伝わってくる。
昔の時代の人はもっと妖怪や幽霊が見えたんだと思う。現代はとても満たされた世界でそれはそれでいいと思うけど、妖怪が日常の中に確かに息づいている昔の時代もまたとても素晴らしいと思う。
ちっちゃい時はアニメの鬼太郎の歌の「言うこと聞かない悪い子は夜中むかえに来るんだよ」を本気で信じて夜が怖くてしょうがなかった。ラストに鬼太郎と猫娘が転んで画面全体に妖怪が“カーッン!”という音と共に出るシーンは今でもトラウマになっている。ちびっこよ、反枕(枕返し)の話を親から教えてもらって、朝起きた時にずれていたらびびれ。寝相のせいじゃなく反枕のせいだ。
- 作者: 鳥山石燕
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/07/23
- メディア: 文庫
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