散り始め

桜が咲くのが遅いなとやきもきしていたのに、開花するとあっという間に満開になり、そして今は散り始めている。桜が咲いている場所を見つけると、必ずそこから目線を下げて、どのくらい花びらがアスファルトにべったりとくっついているかを見てしまう今日この頃。ありきたりな表現だけど、本当に儚い。この前咲いたばかりじゃない!


咲いている間がこんなに短期間なのにみんな気にするなんて、桜は本当に日本人にとって特別なんだなと思う。冬を越えて暖かくなってきたという象徴という意味合いもあって、他の花よりも強く覚えられているせいもあると思う。冬を頑張って見る桜は本当に嬉しい。嬉しさを桜で実感している気がする。


桜は咲いたことをこっちに教えてくれることもなく、また、振り向いてくれることもなく散っていくけれど、こっちは毎年思いっきり気にしている。誰かを思う中には桜も含んでいる。桜本当にいいなあ、まだ散らないでほしいなあ。アスファルトに咲く花びらすら美しい。