『木曜日の子ども』を読んだ

難しい。ホラーに振り切ったわけではなく、現実に寄せまくったわけでもなく、ジャンルが何かと定めるのが難しく、また内容もどう消化していいのかわかりづらい難しさだった。
映画のように感じる描写が多く感じたので、映像化には向いているかもしれないけど、それでもこれをどう感じてもらうのかが難しいのではと思った。
序盤は一体これは何なんだという不気味さに惹きつけられて読むのが止まらないけれど、段々とウエダサマの存在が感じられるようになってきてからの終盤はちょっとあまりにも荒唐無稽な展開に読む力が落ちてしまった。
しかし、最後は主人公が完全に心をやられてしまい、もう希望はないと思わせる状態からきっちり書ききっていて、そこはすごいなと感心した。


木曜日の子ども

木曜日の子ども