会いたくて会いたくて震える西野カナへの挑戦状かと思った題名。
20代半ばの大人になりきれない女性のもやもやとした気持ちが描かれているけれど、わかるようでわからないような、わかる部分がありわからない部分がありと、読んでいる側ももやもやしてしまった。
全般的に何を言いたいのかがわからなくて残念だった。複雑な心情と成長しきれない心理が常に繰り返されるのでそれが狙いなのかもしれないが。「どうして私は、失わなければそのものの大切さが分からないんだろう。完全に手に入ったままのものなんてないのに。」などの共感できる文があるも、その次にはまた理解不能な思考に入ってしまう。その結末で本当にいいの?と思ってしまう結末だった。読んだ側が勝手にもだえていればいいのか。
- 作者: 綿矢りさ
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/08/27
- メディア: 単行本
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