『厭な小説』を読んだ

いやーな感じの小説。まさに題名どおり。装幀からしていやーな感じ。世にも奇妙な物語のテイストがした。
もう読んでいていやーな気持ちになる。臭い、気配、触感といやーな感じが伝わってくる。特に嗅覚によく訴えてくる。読んでいてその場面を想像すると渋い顔になってしまう。
主観の人間の異常と思える状況の理解とだんだんと変な思考になる過程によって、読んでいる側も抜け出せない厭な世界に引き込まれていく。なんだろう、なんか変だ、あれ、おかしいのは見えているものか、見ているほうか、とうまいことやられる。
ああ、厭だ。

厭な小説

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