忘れるのは記憶の入っている場所がわからなくなること

日中上の子を車に乗せて走っていた時に、自分が子どもの頃に父親と一緒に車に乗っていたことを急に思い出した。そんな記憶完全に忘れていたのに、立場は親側になったけど同じ体験をすることで急によみがえってきたのかもしれない。


そうだ、父親と車に乗って走っているのが好きだったんだよなあ。どこかに行くことが楽しいんじゃなくて、車に乗って移動しているということ自体が好きだった。旅行などの特別な思い出ではなく、ただ近所を走っていた時の記憶が、今子どもを乗せて走っている時に浮かんできた。子どもからは自分じゃなくお母さんと一緒にいるほうがいいと言われてパパがっくしだったけどね。


急に記憶がよみがえってきて、自分が一番驚いた。
忘れるというのは記憶がなくなるのではなく、その記憶の入っている場所がわからなくなることと言われるけど、まさにそれだと思った。父親と車に乗ったという記憶が消えたわけではなく、自分の頭の中にあった。なんだか、嬉しい。
子どもの立場から親の立場になって、親としての立場で子どもと触れ合うことでまた自分の子どもの頃の記憶がよみがえってくるのだろうか。自分の子どもの頃の記憶のある場所をどれだけ引き出せるか。人生はまだ楽しいことがいっぱいありそう。