あの大学生活

春の静かな時にはなぜか大学生活を思い出す。と、いうか勝手に浮かんでくる。特に入学した直後、一人暮らしを始めた直後の風景が浮かぶ。


一人暮らしができるという純粋な嬉しさと、一人でこの先大学生活やっていけるのだろうかという漠然とした不安が交互に自分の心を揺らしていたこの時期。それでもとにかく一人で決めて行動しないといけないんだという思いだけはあった。


行動したはいいものの、講義によってはいきなりさっぱりわからないものもあったり、部活ではこれまで全くやったことのないことを始めたりで、新生活に心と体が付いていくのがやっとだった。おまけに酷い方向音痴でどこかに行く度に道に迷って大変だった。初めての自炊も無茶苦茶だったな。
そんな新生活で戸惑いもがいていた4月中旬から下旬に桜が満開で、アパートや大学の近くで見た満開の桜には随分と気持ちを助けられたように思う。


春は新しい年度、新しいことが始まりやすい時期ということもあって、社会人になっても実質初めての一人新しい体験だった大学生活が浮かんでくるんだと思う。昔の自分が今の自分に「頑張れ、俺」と励ましているような気がする。


それと同時に、新しいことをいつもやっていたよと教えてくれる意味合いもあるのかなあと思う。大学生活は初めてのことだらけだったし、いろんな新しいことをやっていたと思う。全てがうまくいったわけではないし、いろんな反省や苦い思い出もあった、でもやらないよりはやってよかったと思う。
初心忘るべからずってことも教えてくれているんだろうな。ジジイに片足突っ込みかけていても、新しいことは常にやろうと思う。
だって、楽しいもん。たとえ失敗したって。