『ペッパーズ・ゴースト』を読んだ

中学教師の不思議な”先行上映”の能力が、些細なことからとんでもない事件に巻き込まれていくお話。
壇先生の能力や生徒の小説のネコジゴハンター、作中作と作中作と思わせる読ませ方など、ドキドキさせる要素がたっぷり詰まっていた。
ただ、それだけに最後の事件に悲しい人たちが出たことが残念で、こういう結末は何かもやもやが残るし、気持ちはわかるんだけどこういう終わり方であなたたちは満足なのか?と感じた。
ただ、そんな思いは残り22ページでひっくり返された。そんな展開があるのかという驚きと、嗚呼よかったという安堵感でほっとして本を閉じることができた。


現代の素敵な御伽話を楽しませてもらった。