面白い!車が語り手という不思議な設定だが、違和感なく世界に入れ、そして車視点で語られる物語がこれまたいい。
車内及び主人公(?)の車の近くでしか人間の会話が聞き取れないため、車から離れた場所で行われる部分はわからなず話の世界が狭くなるのでは、と思ったけれど、そこはさすがで全くそんな不便を意識させない書き方になっている。
Low、Drive、Parkingの3章構成になっていて、Driveの時点で完結でもいいくらいうまくできているが、そこからParkingでさらにうまくまとまっていて、ほのぼのとした気持ちで読み終えることができた。
こういう作品が作れるなんて羨ましいし、それを読めてとても幸せ。
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2013/03/07
- メディア: 単行本
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