『フーガはユーガ』を読んだ

一年に一日だけ特定の時間にお互いの位置が入れ替わる双子の話。嘘では?と思いながら読み進めていくと、段々と二人の周りで起こった出来事に興味を惹かれ、あっという間に大きな事件になるところまで話が広がっていく。
終盤は悲しい気持ちに包まれて、これは幸せな結末にはならないのではないかと思わせる展開だった。そこは今までの伊坂作品同様救いがあったけれど、でも一つ悲しみは残ってしまった。しかし、この惹き込ませる構成と不思議な視点での終わり方は最近なかなかない興奮をさせてくれた。
相変わらず伏線回収がうますぎる。全て取りこぼさず回収しラストに繋げていっている。

伊坂幸太郎作品の中でかなり好きな一作だった。


フーガはユーガ

フーガはユーガ