アゲイン

おふくろから最近の近況が来た。実家のことよりもこっちの体のほうを気遣うあたりが相変わらずだなあと思う。
そんな中、珍しくおふくろの話がそこそこ長くあった。「7月から研修受ける予定で、でも歳で聴いてもなかなか覚えられなくなって来ているから、録音したいなと思っている、なんか使いやすいボイスレコーダーみたいなのないかな」という話だった。
メールを見た瞬間、家を出る準備をした。最近の働きすぎペースで、今日はちょっと起き上がるのも辛かったけれど、これを見た時にはそんな不調を忘れさせる力が出た。
おふくろの歳でまだ学びたいという気持ち。自身の覚えづらくなっていることを自覚していて、それに対してどう向き合い補助するかという考える気持ち、これを知ったらもう寝ていられないと感じた。
家電量販店に行って機械に詳しくないおふくろでも使えるであろうボイスレコーダーを購入し、配送。まさか家電の相談して届くとは思っていないだろうな。来週の反応が楽しみだ。
学ぶということに終わりはない、という言葉はよく聞くけれど、自分のとても身近なところで、しかも何よりも力強く響く形で実感することができた。衰えを知りつつも学びたいというおふくろの気持ちに強く胸打たれた。
俺もしんどいとか言っていられないな。振り向いて今を忘れて懐かしがるよりは前向いてもがかないとな。ボイスレコーダーは母の日プレゼントアゲインということで。