見事な「物語」になっている。まるで妖怪がいるかのように思える不思議なことや恐ろしいことも全ては人間がやっていることだと思い知らされる。人間の業の深さが伝わってくる。
仕掛けるのも人間、又市一味。見事な仕掛け。今作の一つ一つの話に加え、前作の『巷説百物語』の話もつながってくる。読み進めていくにつれどんどんハマッていく。本当に見事な「物語」になっている。
そして最後に出てくる又市(?)の仕掛け。終わり方からして完全に次はないと思うのに『後巷説百物語』がある。気になる。
- 作者: 京極夏彦
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/02/24
- メディア: 文庫
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