小学五年生の男の子の話が17編。1つ10ページから20ページで短くまとまっている。
題名にある小学五年生が読むよりは小学五年生の頃が懐かしい、ちょっと思い出すのに時間がかかるくらいの、小学五年生を過ぎた人たちが読んだほうがいいと思った。
誰が読んでも17編の中のどれかに小学五年生の頃の自分、もしくは友達、同級生にそっくりな少年がいると思う。そのくらい小学五年生のあのなんともいえないふわふわした時間が書かれている。
『おとうと』のような兄らしさを見せる少年、『雨やどり』のようなムカつくけどなんか気持ちが合う奴、『もこちん』のようなエロの目覚めが恥ずかしく感じる時期、『バスに乗って』のような勇気を出したい場面、『どきどき』のようなバレンタインが気になる年頃、『タオル』のような誇らしく思える家族・・・どこかに自分が経験した小学五年生がいる。
- 作者: 重松清
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/03/01
- メディア: 単行本
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