『スイス時計の謎』を読んだ

有栖川有栖の国名シリーズ。おなじみの火村助教授とアリスコンビ。今回は短編が4つ。
どれもトリックが非常に論理的でう〜んと唸ってしまう。「いや、それじゃあこれがこうなるのが説明付かないだろう」と思っているとその先の話で「そうか」と納得してしまう。
ロジックがここまでがっちりしているとなんだか乾いた感じの文章になるかと思いきやしっかりと人間を書ききっている。犯罪に至る人間の気持ちとそれを断固として許さない火村先生の熱い思い。
次に国名シリーズが文庫化されるのは2008年になりそう。長い待ちだなあ。

スイス時計の謎 (講談社文庫)

スイス時計の謎 (講談社文庫)