面白かった。怪奇というよりは奇譚寄りな作品。さくさくっと読める。
6つの作品が入っているが、「花まんま」「送り婆」「トカビの夜」が特にいい。「妖精生物」はちょっとわからなかった。
その中でも表題作の「花まんま」は一番だった。本はタイトルと最初の数ページが重要だと個人的に考えているが、これはどちらもいい。特にタイトルの「花まんま」というのが読み終わった時にじんわりと染みてくる。
6つの話とも場所と登場する人たちが目の前に浮かぶような感じでうまく描かれている。どこか悲しげな設定であるというのが全ての話に共通している。
ちょっと不思議なお話を楽しめる。
- 作者: 朱川湊人
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/04/23
- メディア: 単行本
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