『天才数学者たちが挑んだ最大の難問―フェルマーの最終定理が解けるまで』を読んだ

注文していて今日届いたので早速読んだ。あまりにも面白く一気に読んでしまった。


「xのn乗+yのn乗=zのn乗は、nが2より大きいとき、自然数解をもたない」


意味だけなら中学生でもわかる一見簡単な話。しかしこの定理が証明されるまで300年もかかったという難解さ。
愛読していた数学書の余白にこの定理を書き、「私はこのことの真に驚くべき証明を発見したが、それを記すには余白が小さすぎる。」と書いたフェルマー、子供の頃に図書館でこの定理を知り、いつか自分の手で証明しようと思い、やがて大人になり7年間孤独に屋根裏部屋でこの証明に取り組み、一度証明を示すものの、誤りがわかり再び屋根裏部屋にこもり、ある日誤りと真の証明がわかり「言葉にできないほど美しく、あまりに単純でかつエレガントだったので・・・はじめは信じられなかった」と言ったワイルズなど、まるでフィクションじゃないかと思うほどドラマチックな話ばかり。でもそれは全て真実。
紀元前の数学からワイルズの証明まで、数学の歴史と偉人が、予備知識がなくてもわかるように簡単に書かれている。一般向けに書かれている感じがした。そして最後まで読むと、この問題が文明の始まりから現代に至る数学の歴史に関わっていることが伝わってくる。
最終章のワイルズが証明に至るまでの過程はあまりにも感動的。