ちょっとした教科書問題

図書館で借りた本に、気になる式があった。今取り組んでいる問題の基礎となる式で、自分がその式を導出すると本にある式とは異なる。
「教科書にあるんだからそっちのほうが正しいのだろう」と思い、私の式計算や導出がおかしいのだと考えていた。数学専攻ではないし、今まで厳密に式検証したことないから知識もない。
本が正しいとみなして、そっちの式をプログラムで書いて図で見られるようにしたら、なんか不自然な形になった。なんかおかしいな、と思って、そのプログラムの他の条件は変えず自分の手計算で導出した式にして図にしたら、なんかこっちのほうがよくなった気がした。
「本のほうが間違っているのではないか」と思い、昨夜先生に相談して長時間検証。やはり「間違っている」という結論になった。
その式の一部が間違っているのだが、実際にPCで計算してみると、そこの部分がかなり影響してくる。一見あっているようだが、よくよく考えるとその式は違う。
今日の午前中に図書館でその分野の本を見たらその著者の本や、引用している他の本も間違っていた。地図の間違いを見つけたら出版社から図書券が貰えるという話を聞いたことがあるが、こういう場合はどうなのだろう。
それらの本はここ2、3年の新しい版ではなく、間違いを見つけた本は第2刷だったから、もしかしたら最新の版では修正されているかもしれない。
最新のを見て確かめたいが、専門性のある本はなかなか大型書店でも売っていない。だって置いても売れない、しかも全くといっていいほど。その本ではその間違いのまま話を進めていたから、直っていないとどこかで誰かが困ると思う。
なんでも妄信的に信じるのはよくないな、と思った。
高校の物理の模試で偏差値38という脅威の数字を叩き出した私が今物理を使っていろいろと調べているというのは不思議だ。というかなぜあんなに昔はわからなかったんだろう。
世の中の現象は大抵見えないのに、それを式できっちりと表せる物理とその道具になる数学はすごいんじゃないかと思う。てか不思議だ。
高校の数学の教科書に「橋やビルも微分のおかげでできています」みたいなことが書いてあった。その頃は「コンクリートのおかげだろ」と思っていたが、いろいろと学んだ今となっては確かに微分のおかげだなぁと思う。もちろんコンクリートも大事だけど。