愛しさを知るほどに

この前の桑田さんライブに行ってから「真夜中のダンディー」が改めてよく聴こえてくる。


特に終盤の「愛しさを知るほどに 嗚呼 老いてゆく」の部分。歳を取ってくると、いろいろな人に助けられて今があるのだなとわかってくる。そしてそういった人たち、あらゆる人たちが愛しく感じる。歳を取ると価値観の視野は狭まるのかもしれないけれど、愛しさの対象は広がっていく気がする。


そのように愛しさというのを歳を重ねて知っていく。ただ、それに気付いた時には老いていっている。子どもの頃もっと親に感謝すればよかった。大学の頃部活のOBにご馳走していただいたことや練習付き合ってくれたことをもっともっと貴重なことだと思えればよかった。社会人になってから自分のことを気にかけてくれた先輩後輩にもっとありがとうを言えばよかった。そんな人たち、みんなが今は愛しい。愛しさを知るほどに、嗚呼老いてゆく。


正直この曲は学生の頃はよくわからなかった。背伸びをしてもわからない世界だった。それが歳を重ねて人生経験を積んできたことでわかり、そしてしみるようになってきた。真夜中のダンディーいいねぇ。