朝起きたら携帯には雨雲接近の通知、そして窓を開けると申し訳ないとでもいうかのように雨が静かにパラパラと降っていた。昨日寝る前は晴れだったじゃんよー!と怒りのふて寝をしていた。
そうしていると子どもが珍しく休日なのに7時前に起きてきて、さらに珍しく上機嫌で父に絡んできて、そして一言「お外行きたーい」。ごめんね、でもお外雨なのと返して窓の外を見ると雨は止んでいて、そして太陽がおはようとこっちに笑顔を見せてくれた。なな、なんという晴れ女だ。
そうこうしているうちにどんどんと晴れていき、これは外行くしかないという天気に変わった。そして妻はちょっと体調がよろしくないということだったので二人で外遊びすることにした。
朝のツーリングチャンスを逃した鬱憤を外で晴らしたい父と、早くお外行きたい娘、家でゆっくり寝ていたい妻の利害関係が一致し、Win-Win-Winとなったので8時過ぎから外に出かけて遊び呆けた。雨上がりだったけど一気に気温が上がったおかげで、湿度は粘っこく体を包んできたけど、公園の土は見事に乾いていて、どこを遊ばせるにも全く心配無用だった。娘も水を得た魚ならぬ太陽を得た豚児となり全力で遊びまくった。
と、ここで終わればよかったのだけど、太陽パワーを得た大怪獣は完全に目覚めたようで、2時間以上たっぷり遊んで帰宅しても全く昼寝しなかった。それどころか昼ご飯後またお外行きたいと言い始め、父が午前で火照りに火照った体に豆乳ソーダ味で再度エンジンをかけて、昼下がりのギラギラお外に繰り出した。
もういい、好きなだけ遊んでくれと思ったら走り出して100mくらいで抱っこをせがみ始めて、それから抱っこされながら10分くらいずっと目に入る物を変なファンタジーのような言葉と共に言い続け、そしてガクッと夢の世界へ飛んでいった。おお、小さな天使よ、自分で外に行きたいと行ってなぜ一人だけ飛んでいくのか。
結局14kg超の、幼児ならではの体温の高さと外気の高さのタッグが演出する見事な、いや地獄の人間火鉢を抱えることになった。
人間火鉢を20分ほど抱えて、静かな町並みを自分のヒューヒュー言う吐息を聞きながらにちゃりにちゃりと尾てい骨の先まで汗をかきながら歩く、この気持ちとしんどさ、伝わりますか。
最初の外遊びだけで終わってほしかった、人間火鉢は前世できっと悪いことした報いだな、そんなことを思いながら家の扇風機の風に火照りを飛ばしてもらっていた。
梅雨明けした今日、小さな小さな、でも自身にとって印象に残る一日だった。夏の抱っこはもうこれでおしまい!