リストラ部屋に飛ばされたそれぞれ性格の違う3人が、オズの魔法使いのキャラで例えてくる「ニワトリ」に巻き込まれ大きく変わっていく話。
リストラ部屋は現実世界でもありそう、でもこんな一発逆転劇は現実にはないだろうなと思いつつ、展開の良さと感情伝わる書き方にあっという間に読み終えた。「ニワトリ」の正体がわかる中盤からやや展開が早すぎる気もしたけど。
一発逆転劇はないかもしれないけど、登場人物それぞれの悩みや苦しみは間違いなく現実の社会を生きている人にはあると感じた。それだけに読んでいて各々の悩み苦しみにはうーっと心の中で唸りながら共感してしまった。
奇跡や現実離れした結末はないけれど、前向きな結末を見せてくれる重松清作品らしさが出ていて、読んだ後元気が出た。ありがとう。
- 作者: 重松清
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2019/03/07
- メディア: 文庫
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