>西署によると、男は社長宅に寄ってから出勤しているが「社長の家でトイレを借りると迷惑が掛かると思った。1年前から10回ぐらいやった」と供述しているという。
わからんでもない、この気持ち。いやいや、実際にこんなことはしないけれど。
でも、でも、誰でもあるだろう。外で歩いている時に急に襲われる、「悪魔」と書いて「べんい」と読むアレ。
この世の終わりを見たことはなくてもこの世の終わりが顔を出すあの恐怖を感じる瞬間。と、同時に英国時計台じゃないけれどビッグ・ベンも顔を出すあの瞬間。
あの恐怖を避けられるのであれば、あの冷静と情熱のあいだを逃れられるのであれば、何でもするという人は多いと思う。もちろん自分もその一人。
逆コーラックというか、一時的に絶対に便意(あくま)を抑えられる薬、それこそストッパとかいう次元じゃないもの作ったらノーベル賞、いやイグノーベル賞取れるんじゃないか。
外出中の悪魔(べんい)を避けられる薬、もしくは方法の早急な登場を願う。
ただ、極限まで耐えた後の悪魔祓い(Hi, Ben!『ハイ!ベン』)の気持ちよさといったらこれまた筆舌に尽くし難い快感であることも認める。結局極限のカタルシスのためには極限の忍耐が必要だということか。
快感との出会い、かつ苦痛からの脱却の発明を心から願う。Hello, Goodbye。