献血センターでこんな光景を見るなんて

献血解禁日だったので献血に行ってきた。今回で年間総献血量に達するのでこれが今年最後の献血になり、次は半年以上先になる。前回は新宿駅西口の献血センターだったので今回は東口のほうにすることにした。
受付を済ませ、水分補給の飲み物を飲んだりお菓子を食べたりする場所で献血前の水分補給。と、その時ガタッという音がしたのでそっちを見ると、一人の男性が怒っていた。
何があったかは知らないが周りの人が皆そっちを見るようなくらいの声でまくしたて、応対しようとする受付の人に蹴りを入れ、さらに「謝れよ!膝付いて謝れよ!」と土下座要求。異様な光景だった。
すぐに何人か他の人も来て怒る男性に対して謝り続けその場は収まった。騒然とするも水分補給や手続き、献血ベッドに行くためその場の人はバラバラになっていったが、皆不安げな表情をしたままだった。
怒ることは悪いことではないと思う。されたことが耐えられないことだったりあまりにも失礼なことをされたりしたら人間怒るしその感情を出そうとする。
しかし今回の場合はあまりにも一方的すぎる。その男性がなぜそれほど怒り蹴りを出し土下座を要求したかはわからないが、一方的すぎる。応対に来た人をいきなり蹴り、まくしたて、土下座をしろと言う。そんな状況ではその男性以外は誰も事態を把握できない。いきなり怒りが頂点に達しブチギレているように見えた。
何か対応に不備があったかもしれないが、そこまですることはないと思う。蹴りを入れられた人は背中から蹴られていた。いきなり後ろから蹴られて何が起こったのかわからなかったと思う。それでも蹴られてよろめいた後振り向き謝っていた。その謝り方は「とりあえず謝っている」ようには見えなかった。それでも土下座を要求するか。不快になるとともに悲しくもなった。
さらにもう一つ不快なことがあった。受付で男性が「だから何分かかるって言ってんだよ!」とこれまた周りに聞こえる声で喋っていた。確かにその時結構混んでいたので献血するのに長く時間がかかりそうだった。どうやら待ち時間が長くなりそうだということを受付の人が言ったのに対して具体的な時間を求めていたみたいだった。
しかし、それにしても言い方というものがあると感じた。個人的にはそんなに怒ることではないと思うし、「じゃあ具体的にどれくらいかかりそうですか」と普通に聞けば相手も答えてくれるはずだ。それなのにそんな言い方と態度はないと思う。これもまた一方的すぎるように見えた。
その男性それで終わらず、その後診察待ちの椅子に並んでいる時に「席前の方につめてください」と言われるも反応せず。並んでいる他の人はきちんと前のほうに移動して行ったのに。もう一度言われると「わかってるって!」とまた怒り出した。それはおかしい。明らかにその男性に非があるのに激高していた。なんだこの人、とまた異様な光景を目にした。
二人ともはたから見ればよくわからない怒り方だった。血の気の多い人だから血が余っていて献血向きなのだろうか。それなら献血をする他の人にほんの少しでいいから気を遣ってほしい。そんな光景を見たら驚いたり緊張したりして、血管が収縮して血の出が悪くなってしまう。
怒っていた男性二人はどちらもおじさんだった。それにしては子どものような態度だった。
土下座なんて小・中学生の頃バラエティで見たし、土下座すれば全てOKなんてわけがないということを今は十分知っている。高校の頃実家でずっとテレビを見ていて、おふくろに「早くお風呂入ってよ」と言われた時に「わかってるって」とよく言っていた。本当はわかっていないっていうのは自分が一番わかっていた。自分が間違っているというのを知っているのにそんな言い方をしていた。
周りから見たらどちらの出来事も不快極まりないことだった。そこまで怒る不備があったようには見えない。怒るにしても怒り方というものがあると思う。一方的に言い分を吐き出す、自分の非を認めない、子どもみたいな怒り方はするべきではないし、大人がそのようなことをすると周りが非常に不快な思いをする。
これから冬になり風邪薬など薬を服用して献血条件に合わず献血人数が減ることが考えられる。
血が必要な人はたくさんいる。「ピンチ」という看板を持ち路上で声をかけている人がいる。蹴られても頭を下げる人がいる。例え今日のような人がいても献血センターとしては大切な血液なのでただひたすら謝るしかない現状があるんだと思う。
献血センターの人お疲れ様でした。もし不備があるようだったら今後のために直してください。頑張ってください。