穀潰し

療養を口実に勉強も何もせずひたすらゆっくり。この時間に布団に入っている。いつ以来かわからないほどの規則的な生活。
考えてみるとこれから先これが実家で過ごす一番長いオフになるのかもしれない。共働きだから朝と夜しか一緒の時間はないけれど、同じ場所にいると思えるだけで全然気持ちは違う。
相変わらず俺は「ほいど食いすな」と怒られ、親父はところかまわず屁をし、おふくろは食後にさらに甘い物を食べる。変わらない空間がある。特別じゃないけれどこれが心地いい。
将来帰ってくるのは難しいかもしれない。親は帰ってくる必要はないから自分の責任で一生懸命やれと言う。何を教えられたと明確に言えるものはないけれど、感覚が覚えている。変わらない空間があるから離れていても頑張れる。
家族がいるから、思って思われているから、どこに行っても自分でいられる。距離も期間も関係ないのが家族。すぐに思えるのが家族。