春まだ遠し

直接的ではないけれど経済状況が火車、いや火の車になっているみたいなことをおふくろから聞いた。実際妖怪の火車でもあるんだろう。火車に乗っている魍魎はもちろん私で、その魍魎(私)が火車から投げているのは骨ではなく親の脛なわけだけれど。これでもかってくらい投げている。そう考えると自分は妖怪みたいなものだな。社会に出ると決めた自分の決断はギリギリのタイミングだったのかなあと思う。世は景気回復とかいっているけれど地方の末端にはもちろん届いているわけがない。
その話が出たときに親父が「もう一つ上のほうに進みたかったんじゃねがな」と言っていたらしい。経済的に無理だから私が諦めたと思っているらしい。正直経済的に余裕があれば、と思ったこともある。でもそれが理由ではないししっかり自分で考えて自分で決断して自分で動いて今の道なのだから今は全く後悔していない。今は進みたいなんて思わない。この道が一番いいと思っている。あの普段「パンダ飼いたい」とか「美嘉いなあ」とか言っている親父がそんなこと考えているなんて思わなかった。そしてそこまで自分のことを考えているなんて思っていなかった。心配すんなジジイ!
そして実家から戻ってみるとこのボロ部屋がひどすぎる。強風のせいでアパートが揺れている。危なすぎ。隣の部屋の人が歩くだけで伝わってくるボロ具合だから当たり前といえば当たり前だけど、ギチギチいいながらアパート揺れるのはさすがに怖い。すきま風もすさまじい。なぜ室内なのに風が吹く。暖房がすきま風に負けている。暖房つけても暖かくならない。風呂は戸の隙間から風が入るからガタガタ震えながら体を洗うことになる。お湯があるのに寒い。
出不精がちょっと外に出たらお約束かのごとく軽く風邪をもらってきた。だから外に出るのは嫌なんだよ!
部屋の中は寒いし危ないし外に出ると病をもらう。出不精には生きづらい季節だ。