『眩暈』を読んだ

奇想天外。あのトリックを考えた発想のすごさ。
最初に大きな文字から始まる異常な文がまさか現実の世界のことだとは御手洗以外は考えないと思う。
御手洗が指摘する奇怪な文の中のおかしな点には気付いたが、街中を歩く恐竜や噛み切られた腕の再生、両性具有者の復活といった謎は御手洗の種明かしを聞くまでわからなかった。奇想天外。
全てが明らかになるとトリックや設定には無理があることに気付く。それについては文中でも言われている。しかしその無理さを超えた驚きがあった。

眩暈 (講談社文庫)

眩暈 (講談社文庫)