最初はオリオン像の消し方がわからず読んでいた。読んでいるうちにヒントらしきものが見えてくるのでオリオン像の謎は終盤に解けて殺人事件のほうのトリックもそれとなくわかってくる。
そこまでわかるともう読み終わった中盤が冗長に感じてしまうが、ラストの「真相の先」がトリック以上に面白く作者に、博士に幻惑された。トリックまでだと平凡だけど、最後まで読むと圧倒される。真相の先の本当の謎はわからないまま。わかるなら、わかろうとするならこの話の全体に通じている言葉の、「定義する」しかない。
笑わない数学者 MATHEMATICAL GOODBYE (講談社文庫)
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1999/07/15
- メディア: 文庫
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