あの頃と、今

ゲーセンの大会に出てきた。それほど頻繁にできないけど、個人的にはものすごく思い入れがあり、かつ時々の練習では事前の課題設定と実戦での確認、終了後の反省と次回課題設定をやったりと結構頑張っていたつもりだった。


大会には現役稼働時にバリバリ活躍していたプレーヤーもいて、かなりレベルの高いものだった。野試合の対戦台も全台が常に対戦で盛り上がっていた。なんだか現役稼働していた時代にタイムスリップしたような感覚だった。


自分もあの頃に戻ったようで、野試合の対戦では精神が研ぎ澄まされ、一試合ごとにものすごい集中力で、時間が一瞬だった。昼から夜にかけてずっとゲーセンにいたけど空腹を感じることもなかった。高校生だったあの頃も学校帰りから夜までプレイしていてもお腹空いたと思わずひたすらモニターとレバーとボタンだけに集中していた。あの頃のドキドキと熱が自分の中で滾りまくっていた。


野試合ではとにかく経験を、ビデオでしかプレイを見たことがないあの頃のレジェンドプレーヤーと手合わせを、という気持ちでガンガンいっていたけど、試合ではやはり緊張してしまった。特に勝ったほうが次に進出という大一番で自分に出番が回ってきた時は、キャラ選択画面で自分が1Pと2Pどっちだっけと混乱するくらい緊張していた。
それでもこの1~2ヶ月ちょくちょく実践練習した経験と今日の野試合での熱さを思い出して、どうにか落ち着いて自分の力を精一杯出した。そしてなんとか勝つことができた。あの頃と同じ嬉しさ、熱さがその瞬間あった。あの頃は田舎にいて、こんな大きな大会もなかったので、熱狂があの頃見ていたビデオから出てきたような気がした。


大会は途中で負けてしまったけど、それが次に繋がる。今でも大会が開催されていることや参加できた楽しさ、レジェンドプレーヤーとの対戦の感動はあったけど、負けたのはやはり悔しい。どんな相手だろうと負けるのは悔しい。でも悔しいからまた頑張ろうと思える。好きだからまだ頑張りたい。次の目標は負けた瞬間にもう決まったし、その後見返した動画で課題設定もできた。


もし次また大会があれば出たい。あの頃の熱さが今もあることは十分に確認できた。あとはやるだけ、頑張るだけ。
特別な思い出ができた一日だった。人生は熱くて楽しい。