『遠巷説百物語』を読んだ

面白かったぁ!
11年ぶりの巷説百物語シリーズ、舞台は遠野。そう、座敷わらしや河童で有名なあの遠野。今までの人物も出てくれて、遠野をより怪異な世界に彩っている。
江戸時代の遠野を舞台に、歯黒べったりに礒撫、波山、鬼熊に、はては恙虫に出世螺と不安定な世の中で出るわ出るわのオンパレード。
導入部、聴く部、仕掛け部という構成が秀逸で、本当に妖怪の仕業ではと思わせるくらい引き込む力が強い。それでいて仕掛けがわかってもどこかまだ物の怪の雰囲気が漂う書き方で、約600ページ弱の大ボリュームを読んでいる間は常に怪しい空気に包まれていた。


巷説百物語シリーズぜひぜひまた続きが出てほしい。できることなら11年も間を空けずに。
どんどはれ。