妻と一緒に『茅ヶ崎物語』を見てきた。「サザンオールスターズ」の名付け親であり桑田さんの同級生の宮治さんが「茅ヶ崎からはなぜ芸能文化の人が生まれるのか」といった観点で茅ヶ崎を追っていく。
基本的にはドキュメンタリーなんだけど、鎌高文化祭部分だけは役者を使った再現になっていて、ドキュメンタリーと創作が混ざった不思議な作りになっている。
ドキュメンタリー部分は3500年前の茅ヶ崎地域の姿から現代の浜降祭まで本当に茅ヶ崎という地をじっくりと描いている。人類学者まで出て寒川神社や厳島神社、住吉神社の裸弁財天までルーツをとにかくじっくりと紹介し語っている。海の場面では、去年の浜降祭の時にこの映画を撮っていたんだなと思うと感慨深い。
海の場面が多いけれど、モニュメントのCがあるほうではなく、一中通りのほうの海を中心に撮っているのが個人的にはうまいと思った。浜降祭や海水浴だとCのほうだけど、いわゆるフツーの海ならこっちのほうだから、そっちのほうで撮っていて思わずにっこりした。
文化祭の創作部分は宮治さんや桑田さんの高校3年時の文化祭の姿が描かれている。ここでも鎌倉高校、鎌倉学園、北陵高校などこの地域の高校名がたくさん出てきてにやり。桑田さんは昔からひょうきんで、宮治さんは昔から異常なほど音楽をInputしてきたんだなというのが若さみずみずしく伝わってくる。
そしてそこからラストの烏帽子岩へ。そこにまさかの桑田さん!烏帽子岩に上陸したという話は先日ラジオでしていたけど、ただ上陸したんじゃなくあんなことまでしていたとは!文化祭部分と重なって見せる演出が最高にドキドキさせてくれた。
見終わったらもちろん桑田さんソロ曲の『MY LITTLE HOMETOWN』が聞きたくなる。そして茅ヶ崎を歩きたくなる。
サザン好きの田舎の小僧がいつしか茅ヶ崎に住み、茅ヶ崎を舞台にした映画『茅ヶ崎物語』を茅ヶ崎の映画館で見るということができた。人生って不思議だ、面白い。