一読者として

前回読んでもぶっ飛んだけど、今日発売の号読んでもぶっ飛んだ『美味しんぼ』。
「鼻血や疲労感は被曝のせい」「福島県内には住むな」―マンガだからで済まされないと思う。じゃあ福島県に住んでいる人は鼻血ダラダラなのか?こんだけ個人が情報発信できる時代にそういった個人の報告がないのはなぜ?震災後福島に瓦礫撤去に行ったけど、自分はもちろん周りの人でも鼻血出たり強烈な疲労感を覚えたりした人はいなかった。
もちろん原発近くは安全ではないし、まだまだ不安定な状況が続いている。それでもこんな無闇に煽る、しかも断定系で住めない危ないというのはどうなのか。作者が前から変な発言したり内容に誤りがあって訂正や収録されないということあったりするけど、それを何も言えずに載せるのかよスピリッツ編集部。


美味しんぼだけではなく、最近のスピリッツは魅力がないなあ。今週で『クリームソーダ シティ』は「諸事情により今号の掲載をもって最終話とさせて頂きます。ご了承ください」で突然の未完。『ギャラクシー銀座』よりもシュールだけど、シュールすぎてもうどうしようもない広がりになって打ち切りになったのだろうか。それとも総理とか政府関係者ネタがまずかったのか。あまり面白くなかったとはいえ、突然の未完での終了は読んでいる人に失礼だ。
さらに巻末のほうには『オケラのつばさ 休載のお知らせとお詫び』がある。「作者都合につき、しばらく休載いたします」って、これ楽しみにしている読者はどうすればいいのよ。『アフロ田中』の作者だから今回も面白くなるんだろうなと思っていたけど、こっちも設定の無理さと先の展開の苦しさでギブったのかな。最終ページに「6月頃再開予定」とあるけれど、いけるんかな。


『ウシジマくん』『アイアムアヒーロー』『土竜の唄』『明日にはあがります。』くらいしか最近は読みたいと思えるマンガがないぞ。もう単行本読みにシフトしようかなと思ってしまう。全体的につまらないのと、今回の美味しんぼ問題をきっちり編集部として正さないと先はないと思う。ある日読者が「あれ、別に読まなくても変わらないな」と思ったらおしまいなのだから。