『奇面館の殺人』を読んだ

招かれた者は全員仮面を被り行動する館、奇面館。そこで起きる事件。なぜ死体には首と指がないのか、首と指がない死体は本当に当主なのか、朝起きると全員が仮面を被らされていたのはなぜなのか。多くの謎が奇面館に現れる。
割りとヒントが散りばめられていたけれど、最後の真相までには辿りつけなかった。杜撰な手口だなとは思うけれど、首と指の工作の意味との関連がわからず鹿谷の推理に頼るしかなかった。
偏執的な思いと何かにすがりたい気持ち、複雑な感情が入り混じった中起きた事件だった。
館シリーズもこれで九作。全十作の構想なので残る館は一つか。最後はどんな館が現れるのだろう。発表されるのはまだまだ先になりそうだけど楽しみに待っていたい。

奇面館の殺人 (講談社ノベルス)

奇面館の殺人 (講談社ノベルス)