先日の世にも奇妙な物語の「栞の恋」がよかったので原作を調べて読んでみた。
世にも奇妙な物語ではY・Tが誰かわかってから栞に書き続けるが、原作では静かに古本屋の主人と語り合う展開だった。原作も番組もいいなと思えた。やっぱり探してまで読んでよかったと思えた。
全ての話に怪奇的な要素があるが、それを自然と受け入れられる作りになっているため、恐怖が残ることはない。怪奇的な話がベースとなっているが、話の最後まで読むと人と人の繋がりや優しさに包まれた感覚になる。連作短編になっているため最後の最後に作品の中心的な人物の姿が見える。
「栞の恋」以外にも「紫陽花のころ」もよかった。静かに心に沁みる作品だった。
- 作者: 朱川湊人
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/01/29
- メディア: 文庫
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