『ゴールデンスランバー』を読んだ

本屋大賞山本周五郎賞に選ばれたのは納得。この作品で直木賞候補に選ばれたものの、執筆に宣言したいという理由で断ったらしいが、断らなかったら受賞していたと思う。
緻密な構成、張り巡らせてある伏線、最後まで飽きさせない展開と、素晴らしいエンタメ作品だった。今そこまで迫っている危機が感じられる場面が多々あり、活字からものすごい臨場感が伝わってきた。
時間軸が現在と過去で行き来するが、それは登場人物の過去を見せることで現在の説明をしているのではなく、そこにもしっかりと伏線が張られてあった。ここにまであるのか、というくらい。
最後まで読んで大きな一枚の絵が見えて、またその中の小さなピースとピースが実はつながっていることに気付かされる。極上エンタメ。

ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー