たった15秒でも楽しみたい

最近あまり気になるCMがないのが気になる。元気はあるけど工夫やインパクトがない。
15秒で伝えないといけないのがCM。それなのにまず最初の導入で見続けようと思うCMが少なすぎる。最初に見ようと思わなければチャンネルをすぐに変えてしまうので、出だしは絶対に惹きつけないといけない。
そして最初に「おっ」と思っても続くインパクトがないと最後まで見ない。たった15秒でも興味を持たなければ最後までは見ないという人が大半だと思う。
導入と興味の継続、両方を持ち続けるのは難しい。だから商品の名前や歌、タレントでなんとなくわかりやすいCMが多くなってしまっているような気がする。
極端な話商品の名前がわからなくてもいいし、インパクトがあるなら派手な演出もいらないと思う。商品の名前がわからなくても一度印象に残れば次放送した時に商品の名前を注意深く見るし、次に見る前にネットでそのCMのキーワードを打てば出てくる。
そういう点では昔のユニクロのウール100%CMは抜群のCMだったと思う。「ウィ〜〜〜」と変な音が画面から出ている。「えっ?何?」と思う。たとえテレビから目を離していても気になって画面を見てしまう。なんだろう、何のCMだろうと知りたい気持ちがどんどん膨らんでくるのに画面にはどこかの大草原の映像だけ。変な音の発生源もわからないまま。なんだろうなんだろうと思っているとナレーションでユニクロだとわかり、音の発生源が実は人間だということがわかる。最後まで引っ張ることでユニクロだということが印象に残るし、人間の声という驚きがインパクトとして残る。これはやられたなと思った。
そして爽健美茶の新しいCMは今一番やっちゃいけないCMだと思う。安直すぎる。とりあえず今話題の荒川静香、とりあえず今話題のイナバウアー映像、とりあえず今話題のフィギュアスケート、一度見ると飽きるCMだ。しかもCM用の撮影ではなく他の映像の切り貼りで、荒川選手が直接爽健美茶を飲んだり何か台詞を言ったりするシーンがない。う〜ん、これじゃあ「よし、爽健美茶飲んでみよう」という気にはならない。最後のスピンとボトルの形状を重ね合わせたところが唯一のらしさかも。
そんな中最近ちょっと気になるのが「あっかんべあっかんべ」の歌のフレーズとあっかんべーのように下を出す人が連続して流れるCM。これまたなんだろうと思わせるし、今あっかんべーを見ると新鮮な印象を受ける。なんであっかんベーなんだろうと思っていると最後に息スッキリみたいな商品が出てくる。ああそうかと思ったところでCMが終わる。工夫とインパクトがあると思った。
そういえばこのCMの商品の名前なんだっけ。「あっかんべー」「グリコ」のキーワードで調べてみるかな。