獄門鬼に、合掌

マサ斎藤が亡くなったというニュースを見た。あのマサ斎藤が。
自分の中ではいつまでも屈強で体パンパン髭モジャモジャなイメージなので、訃報は突然という感じがしてショックだった。
WJでの記者会見の時の姿やその後の報道でパーキンソン病を患い苦しんでいるのは知っていたけど、東京オリンピック聖火ランナーを目指してリハビリ頑張っているという記事を以前読んだので、マサさんなら絶対に復活してまたあの屈強なガタイで聖火持って走ると思っていた。


私がマサさんを知った時はレスラーというより解説者だった。
現役だったけど、主にワールドプロレスリングの解説者として東スポの柴田記者と一緒に解説している姿を見るのが多かった。時には辛辣な言葉で選手を評していて、ピリッとした解説になっていた。


レスラーとしてのマサさんはファンとしていろいろ知っていくうちに古い週プロを古本屋で漁ったりして知っていくようになった。
伝説の巌流島決戦も、古本の週プロの記事をちびっこなりにフルに想像働かせて脳内で映像化していた。
その他本当にアメリカで捕まっていたとか、アメリカでの移動中にビール飲みながらピストルバンバン上空に打っていたとか、いろんな記事で伝説を知るようになり、マサ斎藤の強さと恐ろしさが固まっていった。そこまで知ってから試合で監獄固めをかけているのを見ると、本当に説得力があった。


そんなマサさんが引退試合に選んだのがノートンだったけど、あれは当時本当に驚いた。あの頃のノートンといったらバリバリの最強外国人レスラーで、さすがのマサさんといえども無謀というか壊されると思った。
それでも真っ向からむかっていく姿に、引退試合とは思えないものを感じた。マサさんの口癖のGo For Broke、当たって砕けろの精神を最後の最後に見せてもらった感じだった。
それだけに、今回の訃報はまだまだ早いと思った。


最近だけでも馬場夫人の元子さんに皇帝戦士ベイダーと昭和のプロレス関係者の訃報が続き悲しい。プロレスラーは強い、だからこそ訃報を知るとショックだ。でも強かった時代のイメージは永遠に消えない。
マサさん、お疲れ様でした。あの髭モジャモジャ、憧れでした。ワールドプロレスリングでの解説、大好きでした。