『ようこそ、我が家へ』を読んだ

日常生活のちょっとした出来事からトラブルに巻き込まれる。見えない「名無しさん」の増幅していく悪意に壊される日常。どこにでもありそうな、どこでも起きそうなことだからこそゾッとする。
さらに会社では不正なお金の流れが見える。問い詰めた相手はのらりくらりでかわす。追い込めそうで追い込めない、強く出たいのに出られない、そんなジレンマに歯がゆい思いをしてしまう。
見えない相手からの嫌がらせと会社の不正、この2つに立ち向かうのが争いを好まないちょっと弱気な普通の会社員。このフツーの人が主人公なのがいい。フツーの人が立ち向かう姿がリアルさを感じられていい。だからこそある日突然崩れる日常生活もリアルさがある。
いいね。