「奨学金」と書いて「おこづかい」と読む?

奨学金予算削減へ 回収不能2000億円/遊興費に転用増え…


奨学金なしでは大学に行けない人がいるのに。本当に奨学金を借りたい人が借りられなくなる。
確かに奨学金を遊びの金に使っている学生はいる。研究室の同期でもお小遣い的な使い方をしているのもいた。私が奨学金でアパートの家賃を払っていると話した時に「なんで?」と驚かれたことがあったなあ。こっちからしたらそっちの考え方が「なんで?」なんだけど。「奨学金」の漢字とその意味がわからなかったのだろうか。奨学金のうちまずは家賃、光熱費、通信費などの絶対に毎月かかる出費に充て、その奨学金の残りとバイト代で食費や本代に使っていた。食費を削って本を買うという明治みたいなこともしていたなあ。本が好きだったので学生時代に多くの作家、作品に出会えたことは幸せなことだったと思う。これも奨学金のおかげだと思う。ほんのちょっと前のことなのに懐かしい。そんな生活が普通のことだったので、お小遣い的な使い方なんて考え付かなかった。
貧乏自慢してもしょうがないが、とにかく奨学金には助けられた。本当に助けられた。それなのに
財務省によると、奨学金を電話代や海外旅行費など勉学以外の目的に費やす奨学生が増加傾向にある。これに対して勉学費や書籍購入費は大幅に減少しており、財務省奨学金が勉学よりも娯楽に振り向けられているとみている。
それを遊興費に転用だなんて。なんじゃそりゃ。海外旅行費?考えたこともなかった。奨学金はお小遣いじゃない。
まあ、自分の本代も遊びじゃないかと言われれば一つの娯楽であることには間違いない。しかし問題は返さないことだ。
>18年度には延滞債権総額が2000億円を超え、15年ほどで約3倍に膨らんだ。旧日本育英会奨学金事業を引き継いだ日本学生支援機構が回収を進めているが、18年度に回収を行った1万件のうち、約半数の4395件は居所不明などの理由で未回収のままだ。
借りたなら返せよ、と言いたい。奨学金はタダでもらえるお小遣いじゃないなんて誰もが知っていることなのに。そのおかげで生活ができたのに(お小遣い的な使い方をしていた学生はなくても余裕だったかもしれないが)返す時になったら払わず消えるなんて厚かましいにもほどがある。非常識すぎる。卒業後の就職先が決まらなかった等の問題で返済が厳しい場合も考えられるが、未回収の人全てがそうだとは到底思えない。
実際に借りていた学生を見てきて明らかに遊びの金として使っていた人もいたので、奨学金本来の意味として使われていないのは本当だと思う。だけど奨学金によって支援され充実した学生生活を送れている学生もいる。そんな学生のために奨学金はやはり必要だと思う。
こんな記事が出た今日は偶然にも第一回の奨学金返済日。口座を見ると日本学生支援機構から引かれていた。リレー口座と返還の時に説明を聞いたのでこの返済額がどこかの学生の奨学金に使われるのだろう。できればお小遣い的な使い方をしている学生よりも奨学金を家賃とかに充てている学生に届いてほしいなあ。
借りたものは返しましょう。助けられたなら今度は助けましょう。当たり前。