『色彩の息子』を読んだ

12の短編が鮮やかな12色で色付けられている。ただしその鮮やかさには毒がたっぷりと塗りこまれている。山田詠美氏こわっと思うとともにひかれていく。書くほうがストレートに主張してくるから読むほうも受け入れる、受け入れないをはっきりしなければいけないと思った。
うまく理解できない作品もあれば「病室の皮」「白熱電球の嘘」「黒子の刻印」などモロにハマッた作品もある。人間の裏が見えれば見えるほどニヤリとしてしまうのはひねくれているのだろうか。

色彩の息子 (新潮文庫)

色彩の息子 (新潮文庫)