『きみが最後に出会ったひとは なぎさの媚薬 4』を読んだ

なぎさの媚薬シリーズ完結。なぎさを探す今までで一番哀しい男の話となぎさが街娼のなぎさとなった理由の話が書かれている。
死にたくて死んだなぎさと生きたかったのに死んでしまったなぎさ。その邂逅は性と生と死が密接に色濃く深く書かれていた。そこにもう一人の人物のことも書かれ今までの話がつながる。
救い出したいと思っている人も救ってほしいと思っている人も深い悲しみを背負っているから、その救いとなる性描写は目を逸らしたくなってしまうような直球のものとなっている。痛みや悲しみや心の底からの思いがこれでもかというくらい真っ直ぐに書かれている。
1からこの4まで全て読んだけれど、1、2が非常によかったのに対し3、4はまとまりとテーマに欠けた気がした。後半は性描写の意味や行動がそこまで意味があるのか、救いの手段なのかというところで納得できない部分があった。1、2がよかっただけに後半は少し残念だった。

きみが最後に出会ったひとは なぎさの媚薬 4

きみが最後に出会ったひとは なぎさの媚薬 4