折原作品は何作か読んだことがあるが、叙述の素晴らしさに毎回舌を巻く。
今作もやられた。叙述とわかっているのでどうにか途中で見破ってやろうと思いながら読み進めるも、わかりそうでわからない状態のまま結局真相を知らされた。最後の最後までいって「そうなのか」「やられた」となる。
ミステリー的な舞台、フィクションならではの進行、設定など現実を忘れて作品に没頭できる。真相前に全てのヒントは提示されていて、アンフェアなことはないのでわかろうとすればわかるはずだけれどわからなかった。それが面白い!久しぶりに折原作品を読んだらまた別の作品が読みたくなってきた。
真相がわかった後のエピローグがある意味一番怖いかも。
- 作者: 折原一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/09/14
- メディア: 文庫
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