『リビング』を読んだ

夫婦、家族をテーマとした12の短編集。様々な家族の形態、生き方が入っている。短編集で全てが良という場合はなかなかないが、『リビング』はどれもはずれなし。本当によかった。
世間一般の多数の選択とは違う形態を持った夫婦もあれば、危ういものやもう壊れてしまった家族もある。日常生活を切り取っているけどどれもが小説らしい世界。「分家レボリューション」なんてまずこれから先経験することのない話だけど思わずニヤリ、そしてじわっときた。
全て面白かったけど、あえて一番を付ければ「千代に八千代に」。千代さんの八千代さんに対する本当の気持ちがわかる。

リビング (中公文庫)

リビング (中公文庫)