『殺戮にいたる病』を読んだ

最後の6行で驚愕。「えっ?」
読み終わってそんな気持ちになった。そしてすぐに最初からパラパラと読み直し。
「えっ?」となる部分だけを読むと確かに破綻なくそうなっている。う〜ん、絶妙。思わず唸ってしまった。
大々的な仕掛けのあるような感じではなかったので、題名には失礼だが軽い気持ちで読んでいた。それだけに「やられた〜」。
この作品はこれが最大最高のキモになっているからネタバレはしたくない。ぜひ読んで「えっ?やられた〜」となってほしい。この小説を最後まで読んでもう一度最初から読まない人はいないだろう。
出だしにいきなり犯人の名前が書いてある。そして犯行の手口、時間も全て詳細に書かれている。そこに一切の嘘はない。それなのに「やられた!」となる。
これはすごい。

殺戮にいたる病 (講談社文庫)

殺戮にいたる病 (講談社文庫)