なんとなく研究室

 7月のコメ消費量は一人あたり4752gだったと新聞に書いてあった。今日読んだ記事の中で一番気になった。消費の落ち込みには歯止めがかからず、それと豊作の影響もあり新米の入札が不振らしい。豊作は自然のものだし、コメ不足になるよりは豊作のほうがずっといい。問題はコメ離れだ。最近は小学生の時点でもうご飯は食べないらしい。不況による節約、パンなどのほうが好き、手軽などのご飯以外へ主食を求めたり、朝食抜きが増えたりしていることが原因だと思うが、もっとコメを愛してほしい。ニッポンジンならお米でしょ!おいしくて何にでも合い、温かさが伝わってくる食べ物はそうない。
 私はコメLOVEである。お椀にご飯粒を残してそのままごちそうさまをする人を時々見かけるが、あれは許せない。お前には粒は見えないのか?と本気で怒りを覚える。米という字は八十八と書いて…と説教したくなる。子供の頃は親に「お米大切にしないと目が見えなくなるぞ」と脅しに近い教育を受けた。米と目の因果関係については一切説明せず、よくその言葉を言われたが、たぶん米は目と同じくらい大切なものだということだろう。
 現役の頃は月20kgは食べていた。引退した今でも1日最低3合は食べている。兼業農家の親戚がいるので実家からタダで送ってもらえるというのが大きいが、パンなどではどうもダメだ(カレーパンとチョココロネは好きだが)。生まれた時からずっとご飯食だったせいか、ご飯を食べて初めてエネルギーが得られるような気がする。
 お百姓さんは猛暑に台風と大変だったと思う。一生懸命作ったのだから、売れ残ることなくみんなでおいしく食べてほしいと思う(別に農家ではないが)。お金を払って消費するだけではなく、そこで感謝の気持ちをもって初めてお百姓さんへの形になる思う。「いただきます」の言葉の中にそういう感謝の気持ちが少しでも入ればさらに食事はおいしいものになると思う。大げさかもしれないが。
 日本の文化の一つであるお米。弥生時代から続くものだが、今でもその素晴らしさは変わらず伝わってくると思う。何十年たっても絶対に消えないでほしいし、愛され続けてほしい。それとも100年後の日本ではご飯文化は消滅し、博物館に田んぼの写真と一緒に米が展示されているのだろうか。