『夜明けの街で』を読んだ

ドラマ『ガリレオ』効果で多くの本屋で東野フェアをやっているが、ガリレオシリーズは既読だったのでそんなに興味はなかったものの、一緒に並んでいる著者作品の中に興味をひく一冊があった。
『夜明けの街で』。これはサザンの『LOVE AFFAIR 〜秘密のデート』の「夜明けの街ですれ違うのは〜」という最初の歌詞だ。タイトルを見て急に興味がわき帯を見ると「不倫の恋に堕ちた」という紹介文が。タイトルとサザンつながりで購入を決めた。
作品中で「秘密のデート」という言葉が何度か出てくる。また、カラオケで「LOVE AFFAIR 〜秘密のデート」を歌うシーンもある。ちなみに「勝手にシンドバッド」も終盤カラオケとは関係のないシーンで出てくる。
単なる不倫の話ではなく、不倫相手が時効寸前の事件の容疑者の疑いがあり、それでも愛せるのか、今の家庭を捨ててまで不倫の恋を選べるのかという結構重い話が中心にある。
殺人事件の容疑者は状況から推測できるが、それがわかった後の隠された真実を知ったときに驚いた。そして全てが終わった後不倫の恋も結末を迎える。その結末が事件以上に驚く。ただ、今までに読んだ東野作品の中では驚きの少ないほうだった。少なくとも帯の「最高傑作」という言葉には「?」だった。

夜明けの街で

夜明けの街で