『虚無への供物〈上〉〈下〉』を読んだ

40年以上前の作品なのに古さを感じない構成。と、いうよりものすごい量の知識。それらは全く色褪せていない。そしてストーリーにひきこまれ長さを感じない。
最初の殺人事件から始まる推理合戦。どれもが突拍子もない推理で、それでいて正しいような気もしてくる。上巻での推理合戦は下巻になりさらに加速し、発展していく推理に様々な蘊蓄が出てくる。
構成が素晴らしい。それでいて単なる推理小説で終わらせずアンチ・ミステリーとなっている。脱帽。

新装版 虚無への供物(上) (講談社文庫)

新装版 虚無への供物(上) (講談社文庫)

新装版 虚無への供物(下) (講談社文庫)

新装版 虚無への供物(下) (講談社文庫)