一応理系のはしくれ

科学技術がどんどん進んでいくのに時々びびってしまう。ものすごいスピードであらゆる分野が進歩していくのは、知への好奇心がある者にとっては非常にいいことだし、そういうのに興味が無い人でも生活がどんどんよくなっていくから好ましいことだろう。私も知らないことがわかり、やったことの成果が見えると嬉しい。
しかし、そんな環境にいながらも進歩・進化することでもう前に戻ることはできないという恐ろしさがある。もう前には戻れないのだ。極端な話、洗濯機使用を全面禁止にし、洗濯板で洗濯をすることなど今さらできない。環境のためだと言って車を使わなくすることはまず無理だろう。ましてや電気のかわりに行灯使うなんて絶対無理。
前に戻ることはできない。そういうことを時々考えて、これでいいのかと思う。今の人類は行き過ぎているのではないかと思う。今の生活でもう十分ではないか。これ以上求めることは何かあるか、そう考えると過剰な進歩はいらないのかもしれない。
進みすぎることと、進まないこと、どちらが広い意味でいいことになるのだろうか。
一応理系の人間なのだから、どんどん進んでいくほうがいいと思うのだが、完全な理系人間ではないと自分では思っているので、ちょっと立ち止まってしまう。地球という何十億年も前にできたものすごい存在をここ100年で一気に壊している人間はいいのだろうか。例えば石油や環境問題。
はっきりいって今ここで自分がどう考えようと劇的に地球環境がよくなるわけはない。そして進歩が悪いわけではない。ただ、なんとなく今のまま人類が突っ走っていくことがいいことなのだろうかと思う時があるというだけだ。
だけども知への欲求は止まらない。知りたいこと・やりたいことは山のようにある。なんだか言いたいことがまとまらない。