夢の企画

 今日実家から米が届いた。私の命の源だ。荷物の中には米だけではなくインスタントコーヒーに即席味噌汁、そしてなぜか「酢だこさん太郎」が17枚入っていた。う〜ん、これが親心というものだろうか。そういえば小学校の頃「酢だこさん太郎を10枚くらい重ねて一気に食べてみたい」という夢を語ったことがあったが、それを覚えていたのだろうか。それならば夢を叶えてくれてありがとうと言いたい。とにかく目の前に酢だこさん太郎がたくさんある。重ねて一気に食べるのもいいが、ちょうど夕方だったので、マンネリ化した食事に新たな風を吹き込もうと思い酢だこさん太郎を使った料理を考えた。
 その名も「酢だこさん太郎丼」。作り方は以下の通り。
1.ご飯を用意する。
2.酢だこさん太郎をご飯の上にのせる。
3.完成
 超簡単なレシピで私でも作れた。携帯で撮った画像を貼る。器の大きさ上4枚しかのせられなかった。器からは酢だこさん太郎のいい匂いがする。形はやや違うものの小学校の頃からの夢が叶う時がきた。酢だこさん太郎でご飯をはさみ口にいれる。ゆっくりと噛み味わう・・・・・まずい!   なんじゃこりゃあ!全然ご飯と合わない!酢だこさん太郎もご飯も大好きなのに、それを同時に楽しもうとするとめちゃくちゃまずい。思わず「かはっ」と変な声をあげてしまった。すごいおいしいんだろうなと期待して食べたぶんそのショックは大きかった。夢が一瞬にして崩れた瞬間だった。ケミストリーの「思〜いは〜思〜いのままで〜」という歌(タイトル知らん)が頭の中をよぎり、こち亀両さんが本田君が失恋した時に言った「月は遠くで見るからいいんだ。近くで見るとクレーターだらけだ」という名言を思い出した。この料理のせいで酢だこさん太郎にちょっとトラウマができてしまった。残り13枚はすぐに食べる気にはならないから時間を空けて食べようと思う。
 冷静になって考えると俺今年22になるのに何やっているんだろう。まさに悲しくて酸っぱい思い出になった。