アルゼンチンGP深夜の観戦

MotoGP第二戦アルゼンチンGPを夜中の12時に起きて観戦。
MotoGPクラスはとにかくとんでもないことだらけのレースだった。


まずはスタート前。ウェットレース宣言がされたのにスタートディレイになってライダー全員引き上げることになる。と、思ったらポールポジションのジャック・ミラーだけは抗議の居残り。バイクに乗って一人だけグリッドに残っている姿は前代未聞。
前代未聞といえばその後のスタートもで、ジャック・ミラーに対して他のライダーはかなり後方に置かれてのスタート。何だこのハンデは?どういう理由でこうなったんだ?と思っているうちにレースが始まろうとしている。


超変則的な形でいよいよスタート、かと思ったらマルケスが謎のアクション。どうやらエンストしたらしく前の方に出てきて押しがけ。そしてまた後ろに走って自分の位置に戻る。


そんなこんなでスタート前からかなり通常ではないことが起こってスタートしたけど、案の定逆走行為をしたマルケスはライドスルーペナルティ。これがさらに波乱を呼ぶ。
ペナルティで大幅に遅れたマルケスはムキになったような走りを見せて、他のライダーとの接触を生む。
エスパルガロとの接触接触というより追突に近い形で明らかに危険で、これはまずいだろと思ったらその後順位を一つ落とす指示のペナルティが出た。


これで焦ったのかさらに凶暴な走りになって、順位を上げてロッシに迫った時に強引すぎるイン侵入。接触されたロッシは押し出される形になって転倒。真夜中ながらさすがに「おいおいおい!」と声を出してしまった。


マルケスの無謀過ぎる走りがトップ争いよりも気になって、気付けばクラッチローが優勝していた。雨の微妙なコンディションはサテライトにもチャンスがあるんだなと思ったけど、やっぱりマルケスのペナルティが気になる。
結局ロッシへの接触行為は30秒のペナルティになり順位を18位まで落としたけど、その接触されたロッシは19位。これは気まずい。転倒させられてそこから頑張って復帰して走り通したのに接触したほうが順位が上って。
ヤマハのピットに行って謝罪しようとしていたけど、ロッシに会う以前に関係者にブチギレられて拒否されていた。そりゃあ怒るよなあ。


毎戦非常に拮抗して多くのライダーに優勝のチャンスがある今シーズン。だからこそ、フェアプレイを全てのライダーが持たなければならないと思う。マルケスの今回の走りは正当化できないし、今後再発しないよう何らかの声明が出たほうがいいと思う。1つのレースで3回もペナルティ食らうのは普通ではない。
200km/h、300km/h当たり前に出る世界で安全なレースというのはないけれど、意図的に危険な状態にするのは限りなく抑えられるものであってほしい。ちなみに、ザルコに接触された後にペドロサがハイサイドしてリタイアしたけど、あれにもペナルティがあるべきだと思う。


突っ込んだもん勝ちになって怪我人や死人が出たら競技として成り立たないしファンも離れてしまうよ。
とにかくレース前、レース中、レースごととんでもないことだらけのアルゼンチンGPだった。今回の「事件」は次のアメリカズGPまで世界中で議論されるだろうし、何なら今シーズンこの「事件」がずっと尾を引くような気がする。