人生を一日無駄にした

休日出勤。
明らかに危なくてやめたほうがいいことを、管理職が「何かあったら私が責任を取る」と言って現場の声に聞く耳を持たず、結果大失敗となり、ただでさえ遅れかけているところにこの失敗の尻拭いが重なり大変なことになった。
「責任取る」と言ったから、謝罪は当たり前として何か日程延期や負荷削減の管理職らしいことをしてくれるからと思ったら何もなし。しかもこの案件から降りやがった。


結局、現場が全て負担することになった。
上が逃げるならこっちだってやらなくていいと思ったけど、一番影響がある部分やっている関係会社の人が「休出して対応します」と言っていたので、こちらもせめて謝罪と誠意を示さないとと思って休出した。立場上強く言えないのだろう、と思うと怒りを通り越して悲しい気持ちになった。


そんなわけで日曜日なのに朝から出勤した。
朝日に当てながら洗濯物を干す人、自分のペースでランニングしている人、ユニフォーム着てチャリこぐ中学生といった”休日を過ごしている人”を見ながら会社に向かうのは非常に辛かった。何より朝子どもが起きていて声をかけるとニコニコと笑顔で返してくれたのが一番辛かった。今日も一緒にいたかったのに。


しかし本当に辛いのは関係会社の人。本当に申し訳ない気持ちで、休出なんてしたくなかったけど、この人たちのために私も出て一緒に失敗の後片付けと次の作業をする。
「やりたくないけど、自分の気持ちを曲げてまでやらないといけないことがある」――こんなことをこんな悲しい事件から知りたくなかった。


逃げた上は休出せず今日一日楽しい日曜を過ごしたのだろう。でももう尊敬できない人の休日を思って腹を立ててもしょうがない。他人のせいにするな、常に自分の責任で考えろと言っている人が巨大ブーメラン食らうようなことをしている。以前もそうだったが、より一層期待しないしこちらもあっちの話はもう聞かない。
きっと、今まで生きてきた人生で、一度も他人の気持ちを理解できなかった、ただ成績だけが良かった人なのだと思うことにした。事実そうだ。


せめて悪い空気を出さないよう関係会社の人に飲み物とお菓子を差し入れてなんとか一日を過ごした。本当に、本当に申し訳ない。1mmも悪くないのに休出することになってしまった関係会社の人には頭が上がらない。


自分の気持ちを曲げてまでやらないといけないことがあるとは本当に思って取り組んだけど、それでもやはり一生に一度しかない自分の人生の、二度と返ってこない2018年2月18日の休日を無駄にしてしまった。