『有限と微小のパン』を読んだ

S&Mシリーズ完結。ドラゴンが腕を引きちぎって持ち去ったかのような事件、完全脱出不能な密室での事件、バーチャルリアリティの世界でバーチャルなナイフが現実の人を殺す事件と、最後にふさわしい不可思議な事件の数々。西之園萌絵の感情が最も出ていて、そして犀川犀川らしさが最も出ていた作品だった。
有限と微小について作中何度も語られ、事件は解決?に向かう。現実と虚構が終盤に向かうに連れて混ざっていくので、読んでいるほうもこれは現実なのか虚構なのか、事件は本当にあったのかと不思議な気持ちになる。
最後の最後まで真賀田四季は天才だった。犀川と西之園が中心で活躍するシリーズだったのになぜか最後に残る印象は真賀田四季

有限と微小のパン (講談社文庫)

有限と微小のパン (講談社文庫)