S&Mシリーズ完結。ドラゴンが腕を引きちぎって持ち去ったかのような事件、完全脱出不能な密室での事件、バーチャルリアリティの世界でバーチャルなナイフが現実の人を殺す事件と、最後にふさわしい不可思議な事件の数々。西之園萌絵の感情が最も出ていて、そして犀川の犀川らしさが最も出ていた作品だった。
有限と微小について作中何度も語られ、事件は解決?に向かう。現実と虚構が終盤に向かうに連れて混ざっていくので、読んでいるほうもこれは現実なのか虚構なのか、事件は本当にあったのかと不思議な気持ちになる。
最後の最後まで真賀田四季は天才だった。犀川と西之園が中心で活躍するシリーズだったのになぜか最後に残る印象は真賀田四季。
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/11/15
- メディア: 文庫
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